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はじめに
今回はSunlineさんのANGLER’S ECOLOGYの一環である下巻き専用バイオマスラインについてご紹介します。
フィッシングショーOSAKA2024の中でかなり注目を浴びていました。
環境と隣り合わせの釣り人に問いかける素晴らしい製品です。
それでは今回はSunlineさんの活動を含めて紹介していきます。
ラインメーカーのSunline
Sunline(公式HP)は、1977年に創立した山口県の老舗の釣り糸メーカーです。
サンラインは、国内フィッシングライン業界を代表するメーカーとして知られています。
近年では、釣り糸の素材研究で培った高度な繊維化技術を活かし、産業用樹脂繊維の分野にも事業を展開。
また、釣り糸の表面処理技術を応用したプラズマ表面処理事業にも取り組むなど、独自の技術力を軸に多角的な展開を進めています。
釣り糸から成長しているサンラインが2024年1月に新たな活動ポリシーを発表しました。
その名も「Angler’s Ecology」
Angler’s Ecologyとは
画像引用:Sunline公式HP
アングラーズエコロジーのアングラーズは釣り人という意味です。
この度サンラインは、釣りに関わるさまざまな環境の保全・回復を目的とした活動ポリシーを「Angler’s Ecology」と定めて、自然環境維持回復の貢献活動を会社をあげて推進する表明をしました。
非常に素晴らしい取り組みです。ZigZag‼ も微力ながら応援していきたいと思います。
釣り人と環境問題
釣り人は根がかりや糸切れなど、故意ではないにしろ海中にごみを排出してしまう側面があります。
海中のごみ問題は世界的に深刻で、釣り人も今後も釣りをするためにはこの問題には向き合わないといけません。
サンラインはそんな問題に立ち向かうため、フィッシングショーOSAKAでこんな製品を配布しておりました。
バイオマス由来のPEライン
今回紹介する製品は、バイオマス由来のPE(ポリエチレン樹脂)をベースにした下巻き用ラインです!
これまで環境問題対策でバイオマスや生分解性のラインはいろんなメーカーが開発検討してきました。
しかし、強度が弱いという問題からなかなか製品化されてきませんでした。
サンラインは下巻き専用のラインとして販売することで強度のデメリットを解消して製品化に挑んでいます。
ラインの下巻きとは
実際のラインの紹介の前にラインの下巻きについて解説します。
ラインの下巻きとは主にPEラインを巻く際に、直接リールに巻くのではなく、先にナイロンや他の材質のラインを巻いた後にPEラインを巻きます。
下巻きする理由は2つあります。
ラインの巻く量を調整するため
PEラインはほかの材質に比べて、同じ強さでも非常に細いラインです。
リールにみっちり巻こうと思うと大量のPEラインが必要になります。
でも実際使うのは船釣りで中深海以上で釣りしないかぎり200mほど巻けば十分です。
そこで下巻きラインを巻いてカサ増しすることで200mのラインでもリールにみっちり巻くことができます。
PEラインの滑りを防止するため
PEラインをリールのスプールに直接巻くとラインが滑ってしまい、リールを巻いても空回りする現象が起きます。
下巻きは滑りを防止する効果もあります。
下巻きラインはPEラインに比べ太いので、摩擦が生まれやすくなり滑りにくくなります。
また、専門的な話をするとPEラインの摩擦係数は一般的に使用されるナイロンラインに比べて倍以上小さいので、倍以上滑りやすいということになります。
キャストしてルアーを飛ばすという意味ではガイドとの摩擦が少なくPEラインは非常に飛びやすいラインです。
一方で、リールとの摩擦がなく、非常に滑りやすいラインということになります。
このような理由からナイロンラインなどを下に巻く必要があります。
下巻きラインは強度に不安があっても直接魚とやり取りすることがないので問題ありません。
下巻き専用ラインのメリット・デメリット
スペック
今回フィッシングショーで配布していたラインは1号3号5号を配布しておりました。
主成分はバイオマス原料が95%以上配合されており、カーボンニュートラルを実現してます。
ラインの色は透明で、少しなしなやかさの足りないナイロンラインのような印象です。
25m毎に赤いマーカーがついており、下巻き量がわかりやすくなっています。
下巻き専用ラインのメリット
比重が小さく軽い
比重が0.95とフロロラインなどより軽く、リールを軽量化することができます。
正直、下巻きするだけなら十分すぎる性能です!
環境にやさしい
コンセプトでもあるとおり、バイオマス由来で海中に溶けるため、環境にやさしいラインです。
実際に使っていて感じるものではないですが、より良い選択肢が増えるでしょう。
下巻き専用ラインのデメリット
強度がないこと
強度が足りないことがあげられます。
バイオマスラインの欠点ですね。
実際に下巻きに使用してPEラインとFGノットで結束したときに何度かちぎれてしまいました。
釣り中に下巻きラインまで出されてしまうと切れてしまうことになると思います。
対策として、メインラインは魚とファイトするのに十分な量を必ず巻いておきましょう。
下巻き専用は浸透するのか?
やっぱり今後使われるかどうかはどれだけ浸透するかの問題だと思います。
一般的に下巻きではそのまま使用できるラインを使用するので、下巻き専用のために買わないです。
新たに下巻き用のラインを買わないといけないというハードルがあります。
釣り人の意識が環境に向けば必ずスタンダードになると思うので、継続して頑張ってほしいですね。
特に釣具屋さんの糸巻きサービスで使ってくれることを期待しています!
さいごに
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は将来の環境を考えた期待の製品の紹介でした。
新製品と一緒にSunlineの環境活動について追っていきたいですね!
この記事が少しでもみなさまのお役に立てれば幸いです。
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よきフィッシングライフを!!🎣
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